Chie K.さんのOTAKU道

更新殆どない予感

Stingの "Fragile"を訳してみた

大学生だったかな、その辺でよく聴いていた曲。

痛みを和らげる曲だった。

後年、スティングの60歳記念パーティか何かで

スティーヴィー・ワンダーがこの曲をスティングと一緒に

歌っていて、それもお気に入り。

ようつべに転がっているので探してみてください。

 

オリジナルPVはこちら

www.youtube.com

 

歌詞

If blood will flow when fresh and steel are one 
Drying in the colour of the evening sun 
Tomorrow's rain will wash the stains away 
But something in our minds will always stay 

 
Perhaps this final act was meant 
To clinch a lifetime's argument 
That nothing comes from violence and nothing ever could 

For all those born beneath an angry star 

Lest we forget how fragile we are 

 

On and on the rain will fall 

Like tears from the star like tears from the star 

On and on the rain will say 

How fragile we are how fragile we are 

 

おいら訳

刃をからだにつきたてられ  

流れる血が夕日の色のように乾いていっても 

明日になれば雨に流されてしまうだろう 

それでも消えずに残るものはある 

 

多分この結末は 

暴力からは何も生まれない 生まれ得ないという 

散々叫ばれた主張に帰結する 

だが怒れる星のもとに 生きとし生ける者たちよ 

己がかくも脆いことを忘れてはならない 

 

雨は降る 降りしきる 

星の涙のように 

 

雨は絶えず語りかける 

我らは何と脆いのだろうと 

我らは何と脆いのだろうと 

Massive Attackの”Teardrop"を訳してみた

私の好きな歌の一つで、好きすぎて殆ど二次創作になった和訳。

妄想入ってます。

歌はこちら。

www.youtube.com

原詩。

Love, love is a verb
Love is a doing word
Fearless on my breath
Gentle impulsion
Shakes me, makes me lighter
Fearless on my breath
Teardrop on the fire
Fearless on my breath
Night, night of matter
Black flowers blossom
Fearless on my breath
Black flowers blossom
Fearless on my breath
Teardrop on the fire
Fearless on my
Water is my eye
Most faithful mirror
Fearless on my breath
Teardrop on the fire
Of a confession
Fearless on my breath
Most faithful mirror
Fearless on my breath
Teardrop on the fire
Fearless on my breath
It's tumbling down (as in love falling apart) 
It's tumbling down (as in love falling apart)
 
おいら訳
 

愛、愛とは行動すること

愛する、ということ

恐れも知らず語ること

 

やさしくぶつかってくるこころ

わたしはあちこちふわふわと

まっすぐ言葉にのせていく

炎の中に落ちる涙

愛はそれでも語られる

 

夜のようなもの

くろく咲く花のような

命知らずに語ってみせる

くろく咲く花

語ってみせる

炎の中に涙は落ちる

怖くなど

 

水 わたしの瞳

しんじられる鏡

そしてわたしは囁き続ける

 

ほんとうのことは業火に責められ

涙とともに語られる

誠実なわたしの目

恥も知らずに語ってみせる

炎に涙は降り注ぐ

わたしは愛していると言う

 

そう崩れ落ちる 恋のように

恋のように ばらばらと

 

恋多き女の告解みたいなものに私には聴こえた曲。

今でも流れるとはっとします。

 

タイバニ米たに監督BFI舞台挨拶 Q&A書き起こしざっと訳

ニコのブロマガからの移植です。2014年の記事の訳文をそのまま置いておきます。タイバニはいいぞ。それではどうぞ~。

 

※先日訳したものはイギリスのアニメサイトの独自インタビューだったようなので、同じくイギリスのゲーマー向けサイトが米たに監督のBFI舞台挨拶の一部を書き起こしているものを教えていただきまして、ざっと訳してみました。5月24日のThe Risingネット配信でこのBFIの映像も全部流れることを期待しつつ、内容にあらぶったのであげておきます。
あ、ここおかしいZO☆というところがあったらご指導ください(∩´∀`)∩

元記事はこちら→ http://parallaxplay.com/q-a-with-tiger-bunny-the-risings-yoshitomo-yonetani-the-bfi-anime-weekend/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=q-a-with-tiger-bunny-the-risings-yoshitomo-yonetani-the-bfi-anime-weekend


先週末、BFI(英国映画協会)が開催した”Anime Weekend”では、Tiger & Bunnyはこのイベントのヨーロッパプレミア特ダネの中でも注目の的になった作品だった。
映画上映後、このTiger &Bunny The Risingの監督である米たにヨシトモ氏が、聴衆の前でファンからよせられた映画やシリーズ全体についての質問を受けた。

なお、質問の中にはThe Risingの内容についてのものもあり、まだ観ていない人にはネタバレになってしまう恐れがあるので、そのような質問の先頭には「ネタバレ注意」とつけておいた。

 

Q; 今回の映画でも新しい登場人物が何人も出てきていますが、日本ではアニメ映画の場合、声優専門の方がたくさんいるのか、それとも元々は俳優をされている方々が声を演じているのか、しくみがよくわかりません。アニメには声優を使うという慣習みたいなものがあるのですか?それともその時々で一番ぴったりくる俳優を選んでいるのですか?

 

A; 映画ではよく、俳優を起用することもあります。しかしTiger & Bunnyはテレビシリーズから映画になりましたし、その雰囲気を尊重したかったので、私たちは普段からナレーションや吹き替えをしている声優さんを多く起用しました。

 

Q; ファイアーエンブレムのことについてお尋ねします。セクシュアリティという要素が映画にはいってくる場合、注意深く、かつその人格を尊重しながら人物描写をしていくことと、ともすれば性に対する昔からの固定観念の只中に話が突入していくことには、非常に微妙なバランスが生じると思います。このファイアーエンブレムという人物を真向から描写するにあたっては、そのバランスについてかなり気を遣ったのではないかと思いますが。

 

A; それはもう、とってもとっても気を遣いました。

 

Q; Tiger & Bunnyシリーズ、次の映画は構想されていますか?どんなふうに続いていくのでしょう?

 

A; これはまた直球ですね。アイデアは本当にたくさんあって、中には映画の舞台の一部をロンドンにしたり、あのミナック劇場を背景に使ったりといったアイデアもあったんです。もうほんとに沢山沢山アイデアがあったんですが、今回完成した映画の状態になるまでに削られてしまいました。まあこういったアイデアについては製作会社に一旦預けて、検討してもらって今後どうしていくかが決まっていくと思います。

 

観衆からの質問

 

Q; 監督はどんな(NEXT)能力をもちたいですか?

A; えーと、私はちょっぴり虎徹っぽくなりつつあります。集中力は続かなくなってきたし、目は疲れるし、だからずっと働き続けられる身体が欲しいですね。

 

Q; 虎徹とバーナビーのコンビは解散させない感じだったのに、今回の映画では解散に転じたいきさつについては?

 

A; 私も多分あなたと同じ気持ちです。私はTiger &Bunnyというコンビを愛していますし、彼らを決別させたいとは思っていなかった。ライアンをここで登場させることはまさに博打を打つようなものでした。ファンを油断させておいて、え?これどうなっちゃうの?と思わせる。The Risingという映画を広く認知させる宣伝的な狙いもありました。

 

Q; このTiger &Bunnyシリーズはどうやって作られたのでしょうか。(アメコミの出版会社の)マーベルやDCが出している漫画のイメージにヒントを得たのですか?

 

A; (タイバニの)テレビシリーズには、原作となった漫画はありません。私はテレビシリーズ当初は監督ではありませんでしたが、製作にはかかわっていましたし、舞台設計をする段階から参加していました。ですから進行は最初から見ていましたし、第1話から絵コンテを担当していました。私たちは月並みなものじゃない作品が作りたかった。ヒーローものではあるけれども、皆さんが予想できるようなものにはしないつもりだったんです。ちょっと違ったものになるということで、反対意見もありました。ヒーロー達の裏の顔、つまりヒーローのヒーローじゃない(人間の)部分を見せようとしたからです。ですから反対もあったけれども、皆が本気でこの路線でいこうと。その結果ここにこうしているわけです。

 

Q; (映画が上映されて)ファンの反応を見た今、ここはもうちょっと詳しく描写したらよかったなあと思うシーンはありますか?

 

A; ないです。(場内笑い)

 

 もう何度も何度もやり直しましたし、沢山変更もした結果、この完成した状態はとても絶妙なバランスを保っています。なのでここから少しでも何かを変えてしまったら、そのバランスは崩れてしまうと思うんです。これ以上よくなるとは考えられません。

 

Q; 映画のいくつかの重要なシーンで、大人の男性キャラクターが自分自身のことを「俺」や「私」ではなく「僕」と言っていますが、これは西洋の観客には理解できない意味合いがあるのではないかと思ったんですが。

 

A; 日本人が自分自身を指す言い方をする時は、その人の人格がその言い方にでています。ですから、同じキャラが時によっては自分自身を違う言い方で言いますし、それによってそのキャラの心理的変化が表れていたりします。

 

Q; バトルシーンでは、カット割りがとても速いです。バトルシーンにおいて、アクションを速く活発に見せることと、観客がその映像についていけるかどうかということとどちらを優先していたのでしょうか。また、カット割りのスピードはここ10年くらいたつ間にこんなに速くなったのですか?

 

A; そうですね、速くなってきています。それは映画を見る媒体が変わって来ていることにあるでしょう。ファンは同じ映画を何度も何度も観る傾向にありますし、もし最初に気が付かないシーンがあっても、その後また見ることで大体発見します。その発見した時というのはいわゆる「アハ体験」と呼ばれる瞬間で、それがまた楽しいものなのです。

 

Q; これはよく質問されているでしょうが、虎徹についてお尋ねします。虎徹という人はとても人情味のあるキャラですが、あまりアニメではみかけない年をとったヒーローをたてようと思ったのはどういうきっかけですか?

 

A; これについては構想段階では私は関わってはいなかったんですが、プロデューサーや脚本家の方達は、何か他と違ったものを作ることを目指していました。サンライズでも他のアニメ会社でも、“おじさん”が主人公になって成功したアニメは先例がありませんでしたので、反対意見も相当ありました。しかしまあ時代は変化するものですし、製作スタッフはこれ(おじさんが主人公のアニメ)が絶対いいんだ!と断固とした態度を取ったのです。

 

【ネタバレ注意】

Q; ネイサン=ファイアーエンブレムは、シリーズで唯一彼自身のエピソードがなかったキャラでした。この、非常に繊細な面を持つネイサンについては、テレビシリーズで何かエピソードを入れる予定だったんでしょうか?それと今回満を持して彼の物語を入れることになって、プレッシャーみたいなものは感じましたか?

 

A;テレビシリーズは何話構成というふうに最初から限られています。ですからより深く掘り下げたいキャラがいても、シリーズの中にはなかなか入れられません。実際のところ、ロックバイソンも色々と掘り下げたいキャラなのですが、まああの人の場合何もないほうがなんか判り易いですよね。


【ネタバレ注意】

Q; 悪徳経営者のシュナイダーについてお尋ねします。彼の見た目は誰か実在の人物に基づいているんでしょうか?



A; マーク・シュナイダーというキャラクターは、元々私がラフを描いた時点では小柄で、弱々しい見た目の男という設定でした。ですがキャラクターデザイン担当の桂正和先生が、シュナイダーを余りに弱々しい見た目にしてしまうと、ヒーローズが彼を追いかけて攻撃する際に観客がシュナイダーを可哀想と思ってしまうだろうとおっしゃいました。だから、最終的にあの見た目になってよかったなと思っています。

 

Q; 監督はどのヒーローがお好きですか?そしてその理由もお聞かせください。

 

A; The Beginningでは、ルナティックが好きでした。彼はヒーローというよりはダークヒーローと呼ぶべきでしょうが、正しいとはいえなくても自分自身の信じる正義のかたちに熱意をもっていた。しかしThe Risingではより人間の内面に目を向けて自分の中の本当の自分を見つけ、弱ささえも含めて自分の全てを受け入れること、そして実際には強くなくたって、能力を使わなくたって、ヒーローになれるんだということが描かれています。ですから、今作では私は楓ちゃんが本来NEXT能力を持っているんだけれども、エンディングの手が巨大化する時まで能力を使わないのが気に入ってます。中には楓ちゃんにもっと他のことをさせたらいいのにという意見もありましたが、私はあれがお気に入りです。

 

Q; Tiger & Bunnyの声優陣は、アニメ、The Live、The Beginning、「Hero Radio」、ドラマCD、そして今回のThe Risingと、ずうっとやり続けてきているわけですが、今やもうすっかり役にハマっていると言う感じですか?声優さん達もそれぞれのキャラやその演じ方に彼らなりのアイデアがあるんじゃないでしょうか。

 

A;そうだと思います。声優さん自身、役に対する思いはあると思いますよ、例えば「僕が虎徹だったらこういうだろうなあ」とか、皆さんそれぞれの持ち役について語っていらっしゃいます。でも、The Beginningの時点では声優さん達はセリフの言い回しを変えてみたりもしていたんですけど、The Risingについては台本をものすごく練り上げたので、声優さん達はそれをくみ取ってくれて、セリフも台本通りしゃべってくださいましたし、台本通りの演じ方をしてくださいました。(了)

 

 

 

タイバニ米たに監督イギリスインタビューざっと訳

ニコのブロマガから移植です。2014年のタイバニ米たに監督イギリス遠征時のインタビュー訳文です。ニコ一般会員になるのでこちらに置きます。主に自分用ですが。

当時のままで置きますが、元記事のURLが少し変わっていたので貼りなおしました。それではどうぞ~。

 

へんなとこは適宜教えてください~。

5/22追記  もしかしたらこの記事が米たに監督の5月18日BFI(英国映画協会)ANIME WEEKENDにてThe Risingがプレミア上映された時の舞台挨拶でのインタビュ―内容なのかと思われている方がいらっしゃるかもしれませんが、今回ここに置いている和訳の元記事はUK ANIME NETWORKという1996年から活動しているオンラインアニメマガジンサイトの記者が、おそらくBFI舞台挨拶前後に米たに監督に時間をもらって行ったインタビューのようです。
     
  元記事はこちら  http://www.uk-anime.net/articles/Rising_like_the_sun_-_Yoshitomo_Yonetani_interview.html

 

 イギリスで日本からきたゲストにインタビューする時、ゲスト達がはしゃいで話すのを見るのは珍しいことではない。実際のところ、タダで外国旅行ができるような機会なのだから、その待遇に眉を潜める人などそうはいないであろう。しかし、この「タイガー&バニー」という熱い意気込みのこもった作品のためにやってきた人物は、まさにその作品にぴったりハマる熱い人であった。

 BFIのバーで我々のインタビューに応じている時も、ヨーロッパのプレミア上映が話題を呼んでいることを受けて集まった観客を目の前にしても、この映画の監督、米たにヨシトモ氏は、常に満面の笑顔を浮かべていて、とてもスタッフに厳しい指令を飛ばすようなタイプには見えない。彼の監督としてのやり方がどうであれ、その屈託のない笑顔がこの作品を導いていったのであろう。そして彼はこのライジングのプレミア上映を前に、劇場版Tiger and Bunny2作品の製作について、ありのままの率直なムードで私たちの質問に答えてくれた。

 

インタビュアー(以後「イ」)まず最初に、イギリスへようこそ。ここには初めて来られましたか?

 

米たに監督(以下「ヨ」) 初めて来ました。ありがとう。

 

イ) ロンドン滞在中、どこか行かれましたか?

 

ヨ) シャーロックホームズ美術館に行ってきたところです。

 

イ) ご自分の監督作品がヨーロッパでプレミア上映されることについてはどんなお気持ちですか?今の時点で特別な想いなどあるでしょうね。

 

ヨ) つい最近まで、自分のデスクに向かうだけの生活でした。ちっぽけで狭い世界の中で、ただ働き続けていました。それが突然、半日かけて飛行機に乗って、今ここにいます。がらっと変わった場所へぽーんと飛んできました。でもとても楽しい体験です。

 

イ) 映画「the Rising」を語る前に、やはりTiger and Bunny劇場版第1作となった「The Beginning」について触れるべきでしょう。「The Beginning」はテレビシリーズの初期のストーリーに、独自に全く新しいエピソードを加えたものでした。これはどういう理由でこのようなスタイルをとることになったのでしょうか。また苦労された点などありますか。

 

ヨ) Beginningのこのアイデアについては、私が監督になる前からありました。元々脚本担当の西田征史さんが、テレビシリーズに入れたかったけれども入れられなかったエピソードがいくつかあって、彼はそれをもとにThe Beginningのシナリオを書きました。The Risingについては(テレビシリーズの)ストーリーを少し先に進める感じで、プロットを組んだのです。

 

イ) これはあなた自身よりも寧ろ脚本担当者に聞くべきことでしょうが、既存のテレビシリーズの中に、新しいストーリーと新しい悪役(ロビン)を作り出して埋め込むことは難しかったのでは?

 

ヨ) The Beginningについては何が難しかったかというと、脚本担当が人間のドラマを描きたかったという点です。アクション映画ではなく、セリフで魅せる映画。そういう場合、映画自体が面白くないと折角のセリフや会話も生きてこない。私のやるべきことはいかに娯楽的な要素も盛り込むかということでした。絵コンテの段階でたくさんのアイデアを盛り込みましたが、一番難しかったのは、映画の終盤でした。クライマックスを迎えているのに、タイガーは実際には何もしない、したくてもしてはいけない場面とわかっている、だから我慢している、その場面でした。

The Risingについては取りかかったときにはだいたいの筋書だけしかありませんでした。そこで前と違ったデザインだとか違ったアイデアをできるだけ考えていきましたので、たくさんアイデアが集まったんです。そのアイデアの一つに、イギリスのような場所を背景として取り入れるというものもありました。

 

イ)  The Risingに舞台が移ることになって製作していく時点で、どういった結末を想定していましたか?観客に伝えたかった思いというものが何かありましたか?

 

ヨ) テーマやメッセージといったものは最初から明確だったわけでは全然ありませんでした。脚本会議を開いては何度の何度も練り直し、絵コンテも何度もやり直しました。そうやって何度もやり直してたどりついたのです。The Rising―お日さま登る―。人は皆日々の生活やその魂において前を向いて進んでいく。でも皆が皆同じ歩幅で進んでいくわけではない。今より自分を変えていこうとか、良くなろうともがくのではなく、結局は自分は自分らしくあればいいのだということ。無理に変わる必要はない。そういう自分自身の気づきが一人一人にとっての”Rising”だということです。

 

イ) この映画はテレビシリーズやthe Beginningを見た人と同じように、全く初めて観る人も取り込めるように作りましたか?もとい、この映画をみた人々皆が登場人物やストーリー設定にすぐなじんでくれるという自信はありましたか?

 

ヨ) 私は本当にタイバニのファンのために何かを作りたかったんです。だから、タイバニファンが少数派だとしても、タイバニワールドを愛してくれる人たちのために、というのが念頭にありました。でも商業的な面や製作会社のことをかんがみれば、まだタイバニを知らない人々にもアピールできなければビジネスとしては成り立ちません。ですから私たちはそういったタイバニをしらない人達が、タイバニファンと同じように楽しめるように心がけました。

 

イ) 映画を見ていると、上映時間の中にたくさんのものが詰め込まれているように思います。テレビシリーズには入りきらなかった場面やアイデアが代わりに映画に入ったのでしょうか、それともThe Risingの場合は全く新しいものばかりなのでしょうか。

 

ヨ) The Risingでは各登場人物がただより強く進化するというのではなく、元々彼らが持ち合わせているものを深く掘りさげ、彼らが己の内面を見つめることによって得られた自身の新しい気づきを、意味のあるものとしていくという展開を考えました。

 

イ) この映画のアニメーション面の注目すべき点として、2D(セル画?)と3DCGを組み合わせたことがあげられます。このシリーズが始まった当初に比べて目覚ましい技術の向上がありました。この2Dと3DCGとの組み合わせについての利点と弱点についてはどう見ておられますか?

 

ヨ) テレビシリーズではこの試みは非常に難しかったです、何度もやり直しましたし、全てのフレームに到るまで修正したりしました。The Beginning製作時、映画の大きいスクリーンで見直したら、それでもたくさんミステイクが残ったままなのに気が付きましたよ!The Beginningはビッグスクリーンにサイズを合わせる必要があったし、The Risingは尚のことでした。

 

イ) 他にこのタイバニワールドを映画のビッグスクリーンにもってくるにあたって、何か苦労したことは?

 

ヨ) 本当はハリウッド級のものを作りたかったんですが、お金がね。なので少ない予算と限られた人手、そして短い上映時間枠の中で、ほんとに頭をつかって色んな問題に打ち勝って、出来うる限り最高のクオリティを生み出せたと思っています。ものすごい技術と演算が導入されています。この映画の最後のビッグアクションシーンは特に、ある意味私たちがゴールに行き着いたという感があります。なかなかこんなアニメーションは見られませんよ。

 

イ) ここでちょっと軽めな質問を。これはやっぱり聞いてみたいのですが、もし何か(NEXT)能力をもつとしたら、何がいいですか?

 

ヨ) 仕事が速くできる能力がいいです!私も年を取ってきて、依然ほど目もよくないので長時間集中することが難しいのです・・・ワイルドタイガーみたいにね!

 

イ) これはお答えいただけるとは思えないんですけど、たくさんの方々が聞いてほしいとおっしゃっていますので・・・この先タイバニの続編は来ますか?それか何か今の時点で私たちにお話していただけるプロジェクトはおありですか?

 

ヨ) しばらくはタイバニのアニメーションはありません。しかしコミック版と、ドラマCDが今後リリースされる予定です。サンライズのスタッフは今別のプロジェクトに大勢関わっていますし、私自身もしばらくは、タイバニで一緒に働いたスタッフが自分のプロジェクトを進めるのを手伝いながら、他のことをしていると思います。

 

イ) 最後に、ここイギリスのタイバニファンに何かメッセージを。

 

ヨ) 私は実際タイバニの舞台をロンドンに持ってきたかったんです。デザインもしたし、色んなシーンも描いた。参考文献としてどっさり写真集も買い込んでね。それは頓挫しましたんですけれども、タイバニにはそれだけいろんな可能性があると感じました。ここにいるタイバニファンの皆さんが、世界のあちこちにNEXTパワーを持つ人々がいるんだって想像してくれるといいなと思っています。


イ) 今日はどうも有難うございました。本当に楽しいひと時でした。

ヨ) どうも有難うございました。